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バージョン 3.21 以来 MySQL の Windows 版が提供されており、現在 MySQL の日々のダウンロードでかなりの部分のパーセントを占めています。この節では MySQL の Windows へのインストールのプロセスについて説明します。
MySQL を MySQL 4.1.5 以前のバージョンからアップグレードする場合は、項2.3.14. 「Windows を使用した MySQL をアップグレードする」で説明されている手順を最初に実行する必要があります。
MySQL を Windows 上で実行するには、次のものが必要です。
Windows 2000、Windows XP、Windows Vista、Windows Server 2003、Windows Server 2008 などの Windows オペレーティングシステム。32 ビットと 64 ビットの両方のバージョンがサポートされていること。
Windows オペレーティングシステムでは、MySQL サーバーをサービスとして実行できます。項2.3.11. 「Windows のサービスとして MySQL を起動する」 を参照してください。
一般的には Windows に MySQL
をインストールするには管理者権限のアカウントを使用してインストールする必要があります。管理者権限がない場合、PATH
環境変数の編集あるいは
サービス管理マネージャーにアクセスするなどの操作の場合に問題に遭遇する場合があります。インストール後の
MySQL
は、管理者権限を持つユーザーを使用して実行する必要はありません。
TCP/IP のプロトコルのサポート。
ユーザーの要件に基づいた解凍、インストール、およびデータベースの作成には、ハードドライブに十分な容量、一般的には最低でも 200M バイトを推奨します。
Windows バージョンの MySQL 内の制限事項のリストについては、Windows Platform Limitations を参照してください。
お客様の MySQL の利用の仕方によってほかの条件が必要になる場合もあります。
ODBC を用いて MySQL サーバーに接続する場合には、コネクタ/ODBC ドライバが必要です。MySQL Connector/ODBC を参照してください。
ADO.NET アプリケーションで MySQL サーバーを使用する場合は、Connector/NET ドライバが必要です。MySQL Connector/NET を参照してください。
4G バイト以上のテーブルが必要な場合、NTFS
あるいは最新のファイルシステムに MySQL
をインストールします。テーブルを作成するときには
MAX_ROWS
あるいは
AVG_ROW_LENGTH
の使用を忘れないでください。項8.1.17. 「CREATE TABLE
構文」
を参照してください。
Windows 用の MySQL にはいくつかの配布フォーマットがあります。
バイナリの配布が利用できるのでサーバーを直ぐに起動できるよう必要なすべてをインストールできる設定プログラムを利用できます。別のバイナリの配布フォーマットではインストールの場所に単に解凍してインストールし、お客さまご自身で設定できるアーカイブがあります。詳細については、項2.3.1. 「インストール用パッケージの選択」をご参照ください。
ソースの配布には Visual Studio のコンパイラシステムを使用した実行ファイル作成用のすべてのコードおよびサポートファイルが含まれています。
一般的には、インストーラを含むバイナリの配布が必要です。ほかのソリューションを使用するよりは簡単で、MySQL を設定して起動するための特別なツールは必要ありません。MySQL の Windows インストーラを GUI 設定ウイザードと一緒に用いると MySQL を自動的にインストールし、オプションファイルを作成してサーバーを起動し、デフォルトのユーザーアカウントをセキュアにします。
MySQL データと一時テーブルを含むディレクトリで Norton/Symantec Anti-Virus などのウイルススキャンソフトウェアを使用すると、MySQL のパフォーマンスと、ウイルススキャンソフトウェアがファイルに迷惑メールが含まれていると間違って判断することの両方で、問題が発生する可能性があります。これは、ウイルススキャンソフトウェアが使用するフィンガプリント機構と、MySQL がさまざまなファイルを高速で更新する方法のためです。これらは、潜在的なセキュリティーリスクと判断されることがあります。
MySQL サーバーのインストール後に、MySQL
テーブルデータの保存に使用しているメインディレクトリ
(datadir
)
でのウイルススキャンを無効にすることをお勧めします。通常、ウイルススキャンの間特定のディレクトリを無視できるようにするシステムがウイルススキャンソフトウェアに組み込まれています。
また、MySQL はデフォルトで、標準の Windows
一時ディレクトリに一時ファイルを作成します。一時ファイルもスキャンされないようにするには、MySQL
の一時ファイル用に別の一時ディレクトリを設定し、そのディレクトリをウイルススキャンの除外リストに追加するようにしてください。これを行うには、tmpdir
パラメータの設定オプションを
my.ini
設定ファイルに追加します。詳細は
項2.3.7. 「オプションファイルの作成」
をご覧ください。
次項ではバイナリの配布を用いた Windows への MySQL のインストールについて説明します。インストーラが実装されていないインストールパッケージを使用する際は、以下の説明のプロシージャーに従います項2.3.5. 「非インストール Zip アーカイブからのインストール」。ソースの配布を使用したインストールは、項2.10.6. 「Windows にソースから MySQL をインストールする」 を参照してください。
Windows 用の MySQL の配布は、http://dev.mysql.com/downloads/ からダウンロードできます。項2.1.3. 「MySQL の取得方法」 を参照してください。