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Query Analyzer を使用すると、監視対象サーバで実行されているステートメントを監視し、クエリ、実行数、各クエリの実行回数に関する情報を参照できます。クエリは正規化されるため、各クエリ内で定義されている固有のデータは削除されます。クエリのデータ固有の要素を削除することで、汎用クエリをより簡単にカウントおよび特定できます。
Query Analyzer は、クライアントアプリケーションが MySQL サーバに送る SQL ステートメントを受け取ります。クエリは、MySQL Server に直接接続するのではなく、MySQL MySQL Enterprise Service Agent を介して送信されます。エージェントは、クエリをサーバに送り、その応答を通常どおりクライアントアプリケーションに戻します。また、エージェントはクエリを転送するほか、クエリを正規化して、各クエリに関する実行情報をモニターに提供します。転送機能は、MySQL Proxy アプリケーションをサポートするモジュールと同じモジュールで提供されます。MySQL Proxy については、「MySQL Proxy」を参照してください。
MySQL Enterprise Service Agent を介して通信するようにアプリケーションが設定されると、クエリが監視され、クエリ固有データを削除し簡素化されたクエリが MySQL Enterprise Service Agent に送信されます。
Query Analysis はさまざまな方法で有効にすることができます。各オプションの詳細は、項9.1. 「Query Analyzer の有効化」を参照してください。
エージェントによりキャプチャされるクエリを解析するには、ページを「Query
Analyzer
」ページに変更します。このページのテーブルの例を次の図に示します。
Query Analyzer のメインテーブルには、エージェントを介して実行されるすべてのクエリの要約情報が表示されます。このテーブルでは、エージェントを介してサーバに送信されるすべてのクエリが追跡されます。このページに表示される行は最大 20 行で、ページ番号または「次へ」ボタン、「前へ」ボタン、「最初」ボタン、「最後」ボタンを使用して、クエリリストのページを切り替えることができます。表示されるクエリのリストをフィルタリングする、またはクエリ数を変更するには、項9.3. 「Query Analyzer データのフィルタリング」を参照してください。
テーブルの各行には、正規化されたクエリステートメントの統計情報が示されます。クエリを受け取り、異なるサーバにそのクエリを転送するように複数のエージェントを設定している場合、サーバビューを拡張できます。表示される要約情報は、サーバグループまたは個々のサーバを選択しているかにより異なります。
サーバグループを選択している場合、表示される情報は、グループ全体から収集されます。複数のサーバで同じクエリが実行される場合、すべてのサーバにおけるそのクエリの平均、合計、最小/最大に関する情報が示されます。個々のサーバを選択した場合、そのサーバで実行されるクエリのみがこのテーブルに表示されます。
各行には、選択したフィルタリングオプションに従って、次のカラムが追加されます。たとえば、30 分以内に実行されたクエリを表示するようにフィルタ(間隔)が設定されている場合、この間に実行されたクエリのみが表示されます。また、この 30 分という時間内での実行回数、返された行数やバイト数などの統計情報が表示されます。
クエリ — クエリの正規化されたバージョン。正規化により、クエリ固有のデータが削除され、データパラメータが異なるさまざまなクエリも同じ基本クエリとして識別されます。
情報は一行あたり 1 クエリが表示されます。各クエリ行は拡張して、そのクエリの個々のサーバにおける実行回数を表示できます。
データベース — クエリで使用されたデータベースの名前。クエリ内でデータベース名が明示的に指定されていない場合、このカラムは空白になることがあります。
実行カウント — クエリが実行された回数。
実行時間 — 一致するすべてのクエリの実行時間。これは、対応するクエリの呼び出しごとの時間で、クエリが送信された時間と、サーバにより結果が戻された時間を比較して計算されます。時間は、HH:MM::SS.MS(時、分、秒、ミリ秒)で表示されます。
「実行」カラムは、さらに次に示すカラムに分割されます。
カウント — 合計実行数
合計 — このクエリのすべての実行での累積実行時間
最長 — このクエリの実行での最大実行時間
平均 — このクエリの実行での平均実行時間
このクエリで提供される情報を参照する場合、調査が必要な問題があったら、平均および最大実行時間を比較して、特定のサーバ、またはクエリが発生した特定の時間に問題が発生しているかを確認してください。詳細については、項9.4. 「Query Analyzer データの使用」を参照してください。
行数 — クエリにより返された行。このカラムは、さらに次のカラムに分割されます。
合計 — クエリのすべての実行で返された合計行数
最長 — クエリの 1 回の実行で返された最大行数
平均 — クエリのすべての実行で返された平均行数
バイト数 — 各クエリで返されたバイト数。このカラムは、さらに次のカラムに分割されます。
合計 — クエリのすべての実行で返された合計バイト数
最長 — クエリの 1 回の実行で返された最大バイト数
平均 — クエリのすべての実行で返された平均バイト数
初回実行 — 指定されたフィルタ条件内でのエイリアスの最初の検出
クエリのリストをソートするには、カラム名をクリックします。ソート方向(降順または昇順)は、現在選択しているカラムの横に表示されている三角形で示されます。デフォルトでは、「合計実行時間」でクエリのリストがソートされています。