mysqladmin は管理オペレーションを実行するためのクライアントです。サーバーコンフィグや現在ステータスの確認のほか、データベースの作成・破棄、ほかにもさまざまな用途があります。
mysqladmin は以下のように起動してください。
shell> mysqladmin [options
] command
[command-arg
] [command
[command-arg
]] ...
mysqladmin は以下のリストで紹介されているコマンドをサポートしています。コマンドの中にはコマンド名の後に引数が続きます。
db_name
という名前の新しいデータベースを作成します。
エラーログにデバッグ情報を書き込むようにサーバーに知らせます。
MySQL 5.1.12 に始まり、イベントスケジューラーの情報も含まれています。Event Scheduler Status を参照してください。
db_name
という名前のデータベースとそのテーブルをすべて削除します。
サーバーステータス変数とその値を表示します。
ホストキャッシュ内の情報をすべてフラッシュします。
ログをすべてフラッシュします。
グラントテーブルを再ロードします
(reload
と同じ)。
ステータス変数をクリアーします。
テーブルをすべてフラッシュします。
スレッドキャッシュをフラッシュしてください。
サーバースレッドを消去します。複数スレッド ID 値が提供されている場合、リストにはスペースが存在しないことになります。
これは password
コマンドと似ていますが、古い (4.1 以前)
パスワードハッシュフォーマットを使用してパスワードを記憶します。(詳しくは
Password Hashing in MySQL
を参照してください。)
新しいパスワードを設定します。これによりサーバーへの接続に使う
mysqladmin
のアカウントパスワードを
new-password
に変更します。よって、同じアカウントを使用して
mysqladmin
(あるいはほかのクライアントプログラム)
を起動するとき、新しいパスワードを指定しなければいけません。
もし new-password
値がスペースやコマンドインタープリタにとって特別なキャラクタを含んでいる場合、クオートで囲まなければいけません。Windows
では、単一引用符ではなくダブルで囲むようにしてください。単一引用符はパスワードの一部として認識されてしまいます。例
:
shell> mysqladmin password "my new password"
サーバーが
--skip-grant-tables
オプションを使用して起動された場合は、このコマンドを使用しないでください。パスワードの変更は適用されません。これは、同じコマンドラインで
password
コマンドの前に
flush-privileges
コマンドを指定して権限テーブルを再度有効にする場合にも当てはまります
(接続後にフラッシュ処理が行われるため)。ただし、mysqladmin
flush-privileges
コマンドを実行して権限テーブルを再度有効にしてから、個別に
mysqladmin password
コマンドを実行してパスワードを変更することはできます。
サーバーが作動しているかを確認します。サーバーが作動している場合
mysqladmin
のリターンステータスは 0
になり、作動していない場合 1
になります。Access
denied
のようなエラーの場合でも 0
となります。これは、サーバーは作動しているが接続を拒否した形になり、サーバーが作動していない状態とは異なるからです。
アクティブなサーバースレッドのリスト表示します。これは
SHOW
PROCESSLIST
ステートメントの出力に似ています。--verbose
オプションが提供されている場合、出力は
SHOW
FULL PROCESSLIST
と似ています。(詳しくは
項8.5.5.31. 「SHOW PROCESSLIST
構文」
を参照してください。)
グラントテーブルを再ロードします。
全テーブルをフラッシュし、ログファイルを閉じて、開きます。
サーバーを停止させます。
スレーブサーバーのレプリケーションを開始します。
短いサーバーステータスメッセージを表示します。
スレーブサーバーのレプリケーションを停止します。
サーバーシステム変数とその値を表示します。
サーバーよりバージョン情報を表示します。
すべてのコマンドは独特の接頭辞で省略できます。例 :
shell> mysqladmin proc stat
+----+-------+-----------+----+---------+------+-------+------------------+
| Id | User | Host | db | Command | Time | State | Info |
+----+-------+-----------+----+---------+------+-------+------------------+
| 51 | monty | localhost | | Query | 0 | | show processlist |
+----+-------+-----------+----+---------+------+-------+------------------+
Uptime: 1473624 Threads: 1 Questions: 39487
Slow queries: 0 Opens: 541 Flush tables: 1
Open tables: 19 Queries per second avg: 0.0268
mysqladmin status コマンド結果は以下の値を表示します。
MySQL サーバーが作動している秒数です。
アクティブスレッド (クライアント) の数です。
サーバーが起動して以来クライアントから寄せられた質問 (クエリー) の数です。
long_query_time
秒よりも時間を要したクエリーの数です。The Slow Query Log
を参照してください。
サーバーによって開かれたテーブルの数です。
サーバーが実行した
flush-*
、refresh
、そして
reload
コマンドの数です。
現在開いているテーブルの数です。
mysqld
によって直接割り当てられたメモリーの量です。この値は、MySQL
が--with-debug=full
でコンパイルされたときのみ表示されます。
mysqld
によって直接割り当てられたメモリーの最大量です。この値は、MySQL
が--with-debug=full
でコンパイルされたときのみ表示されます。
Unix ソケットファイルを使用してローカルサーバーに接続する際 mysqladmin shutdown を実行した場合、mysqladmin はサーバーのプロセス ID が取り除かれるまで待ちます。これはサーバーが正しく停止したことを確認するためです。
mysqladmin は、次のリストに示すオプションをサポートします。また、オプションファイルを読み取り、Command-Line Options that Affect Option-File Handlingに説明されている、オプションファイルを処理するためのオプションもサポートします。
ヘルプメッセージを表示し、閉じます。
キャラクタセットがインストールされるディレクトリです。Character Set Configuration を参照してください。
双方が圧縮をサポートしている場合、クライアント・サーバー間で行きかう情報をすべて圧縮します。
--sleep
オプションが指定されている場合、コマンドの反復実行の繰り返し数を指定します。
--debug[=
,
debug_options
]-#
[
debug_options
]
デバッグのログを書き込みます。debug_options
文字列は通常
'd:t:o,
になります。デフォルトは
file_name
''d:t:o,/tmp/mysqladmin.trace'
です。
プログラムが閉じるときに、デバッグ情報をプリントします。このオプションは MySQL 5.1.21 で追加されました。
プログラムの終了時にデバッグ情報と、メモリーおよび CPU 使用率の統計を表示します。このオプションは MySQL 5.1.14 で追加されました。
--default-character-set=
charset_name
charset_name
をデフォルトキャラクタセットとして使用します。Character Set Configuration
を参照してください。
drop
コマンドの確認を求めません。複数のコマンドでは、エラーが発生しても続けます。
db_name
--host=
,
host_name
-h
host_name
与えられたホスト上で MySQL サーバーに接続します。
サーバーへの接続に失敗するなどのエラーの際にデフォルトで鳴らされる警告音を抑止します。このオプションは MySQL 5.1.17 で追加されました。
--password[=
,
password
]-p[
password
]
サーバーに接続する際に使用するパスワードです。ショートオプションフォーム
(-p
)
を使用した場合、オプションとパスワードの間にスペースを置くことはできません。コマンドライン上で--password
あるいは-p
に続くオプションから
password
値を取り除いた場合、パスワード値を求められます。
コマンドライン上でのパスワードの特定は安全ではありません。End-User Guidelines for Password Security を参照してください。
Windows では、名前付きパイプを介してサーバーに接続します。このオプションは、ローカルサーバーへの接続で、サーバーが名前付きパイプ接続をサポートしている場合にのみ適用されます。
接続に使用する TCP/IP ポート番号です。
--protocol={TCP|SOCKET|PIPE|MEMORY}
サーバーへの接続に使用する接続プロトコルを指定します。このオプションは、ほかの接続パラメータによって、必要なプロトコル以外のものが通常使用される場合に役立ちます。使用できる値の詳細は、Connecting to the MySQL Serverを参照してください。
--sleep
オプションと使用された場合の現在値と以前の値の差異を表します。現時点では、このオプションは
extended-status
コマンドのみと併用できます。
サーバーとの接続が確立できないときは閉じてください。
コマンドは反復実行、delay
秒間スリープしてください。--count
オプションは反復回数を決定します。--count
が指定されていない場合、mysqladmin
は中断されるまで永久にコマンドを実行します。
localhost
の接続用に使用する、UNIX
ではソケットファイル、Windows
では使用する名づけられたパイプ。
--ssl
で始まるオプションは、SSL
を介してサーバーに接続し、SSL
キーや証明の場所を明示するか否かを指定します。SSL Command Options
を参照してください。
--user=
,
user_name
-u
user_name
サーバーへの接続時に使用する MySQL ユーザー名です。
冗長モード。プログラム実行に関する情報を出力する。
バージョン情報を表示し、閉じます。
垂直形式で出力をプリントします。これは--relative
に似ていますが、出力が垂直形式でプリントされます。
接続が確立できない場合、アボートせずに休止してから再トライします。count
値が提供されている場合、再トライ回数を表しています。デフォルトは
1 回です。
--
を使用することで、次の変数を設定することもできます。var_name
=value
--set-variable
形式は推奨されません。構文: