MySQL ソースディストリビューションをインストールするために実行する必要のある基本的なコマンドは、以下のとおりです。
shell>groupadd mysql
shell>useradd -g mysql mysql
shell>gunzip < mysql-VERSION.tar.gz | tar -xvf -
shell>cd mysql-VERSION
shell>./configure --prefix=/usr/local/mysql
shell>make
shell>make install
shell>scripts/mysql_install_db
shell>chown -R root /usr/local/mysql
shell>chown -R mysql /usr/local/mysql/var
shell>chgrp -R mysql /usr/local/mysql
shell>cp support-files/my-medium.cnf /etc/my.cnf
shell>/usr/local/mysql/bin/mysqld_safe --user=mysql &
バージョン 4.0 より前の MySQL
を使用している場合は、最後のコマンドの
bin/mysqld_safe
を
bin/safe_mysqld
に置き換えてください。
InnoDB
テーブルのサポートが必要な場合は、/etc/my.cnf
ファイルを編集して、innodb_...
で始まるパラメータの前にある #
文字を削除してください。 See
項4.1.2. 「my.cnf
オプション設定ファイル」 と
項7.5.3. 「InnoDB 起動オプション」 を参照してください。
ソース RPM から開始する場合は、以下のコマンドを実行します。
shell> rpm --rebuild --clean MySQL-VERSION.src.rpm
これによって、インストールできるバイナリ RPM が作成されます。
DBI
および DBD-mysql
Perl
モジュールをインストールしている場合は、bin/mysql_setpermission
スクリプトを使用して新しいユーザを追加できます。
以下に詳細な説明を示します。
ソースディストリビューションをインストールするには、以下のステップに従って処理を行った後、項2.4. 「インストール後の設定とテスト」 に進み、ポストインストール初期化とテストを行います。
ディストリビューションのアンパック先とするディレクトリを決め、そのディレクトリに移動する。
項2.2.1. 「MySQL の入手方法」 に記載されているいずれかのサイトからディストリビューションファイルを入手する。
MySQL で Berkeley DB
テーブルを使用することを考えている場合は、Berkeley
DB
ソースコードのパッチ適用済みバージョンを入手する必要がある。次に進む前に、Berkeley
DB
テーブルに関する章を読むことをお勧めする。
See 項7.6. 「BDB
または BerkeleyDB
テーブル」。
MySQL
ソースディストリビューションは、tar
形式の圧縮アーカイブとして提供され、mysql-VERSION.tar.gz
などの名前が付いている。この場合、VERSION
は、5.0.6-beta などのバージョン番号である。
mysqld
の実行時に使用するユーザとグループを追加する。
shell>groupadd mysql
shell>useradd -g mysql mysql
上記のコマンドで、mysql
グループと mysql
ユーザが追加される。useradd
と
groupadd
の構文は、Unix
のバージョンの種類によって少し異なる。これらのコマンドは、それぞれ、adduser
および addgroup
と呼ばれることもある。
ユーザとグループを mysql
以外の名前にしてもかまわない。
ディストリビューションをカレントディレクトリにアンパックする。
shell> gunzip < /path/to/mysql-VERSION.tar.gz | tar xvf -
このコマンドによって、mysql-VERSION
という名前のディレクトリが作成される。
アンパックしたディストリビューションの最上位ディレクトリに移動する。
shell> cd mysql-VERSION
注意: 現時点では、最上位ディレクトリから MySQL をコンフィギャしてビルドする。他のディレクトリで MySQL をビルドすることはできない。
コンフィギャして、コンパイルする。
shell>./configure --prefix=/usr/local/mysql
shell>make
configure
を実行するときに、いくつかのオプションを指定することができる。
オプションの一覧が必要な場合は、./configure
--help
を実行する。
項2.3.3. 「一般的な configure
オプション」
では、さらに便利ないくつかのオプションについて説明する。
configure
が失敗し、MySQL
メーリングリストにメールを送信して支援を求める場合は、config.log
の中の、問題の解決に役立つと思われる行をメールに含める。configure
が中断した場合は、configure
からの出力の最後の 2、3
行も含める。mysqlbug
スクリプトを使用して、バグレポートを投稿する。
See 項1.7.1.3. 「バグまたは問題を報告する方法」。
コンパイルが失敗した場合は、項2.3.5. 「MySQL のコンパイルに関する問題への対処」 で、数多くの一般的な問題に関するヘルプを参照。
以下のコマンドで、すべてのものをインストールする。
shell> make install
このコマンドは、root
として実行する必要がある場合がある。
以下のコマンドで、MySQL 権限テーブルを作成します(初めて MySQL をインストールする場合にのみ必要)。
shell> scripts/mysql_install_db
注意: バージョン 3.22.10 より前の MySQL
バージョンでは、mysql_install_db
を実行すると MySQL
サーバが起動されていた。現バージョンでは、MySQL
サーバは起動されない。
バイナリの所有者を root
に変更し、データディレクトリの所有者を
mysqld
の実行時に使用するユーザに変更する。
shell>chown -R root /usr/local/mysql
shell>chown -R mysql /usr/local/mysql/var
shell>chgrp -R mysql /usr/local/mysql
最初のコマンドでファイルの
owner
属性が root
ユーザに変更され、2
番目のコマンドでデータディレクトリの
owner
属性が mysql
ユーザに変更される。3
番目のコマンドで、group
属性が mysql
グループに変更される。
Perl の DBI
/DBD
インタフェースのサポートをインストールする場合は、項2.7. 「Perl インストールについてのコメント」
を参照。
マシンのブート時に MySQL
を自動的に起動させる場合は、使用しているシステムの起動ファイルが格納されている場所に
support-files/mysql.server
をコピーする。詳細については、support-files/mysql.server
スクリプト自体と 項2.4.3. 「MySQL を自動的に起動および停止する」
を参照。
すべてのものをインストールしたら、以下のコマンドを使用してディストリビューションの初期化とテストを行ってください。
shell> /usr/local/mysql/bin/mysqld_safe --user=mysql &
バージョン 4.0 より前の MySQL
を使用している場合は、このコマンドの
mysqld_safe
を
safe_mysqld
に置き換えてください。
そのコマンドが、mysqld daemon ended
というエラーですぐに失敗した場合は、ファイル
mysql-data-directory/'hostname'.err
に何らかの情報が記述されています。
原因としては、すでに別の mysqld
サーバを実行していることが考えられます。 See
項4.2. 「同じマシン上で複数の MySQL サーバを実行する」。
次に、項2.4. 「インストール後の設定とテスト」 に進みます。
This is a translation of the MySQL Reference Manual that can be found at dev.mysql.com. The original Reference Manual is in English, and this translation is not necessarily as up to date as the English version.